読書から学ぶシリーズ第二弾。
今回は「医者が教えるサウナの教科書/加藤容崇」を読んでみました。
医者が教えるサウナの教科書――ビジネスエリートはなぜ脳と体をサウナでととのえるのか?
私自身サウナにハマっており、サウナが与えてくれる影響というものは十分自身の体で感じています。
ですが、この本を読むことで、医者の観点から見たサウナが改めてどんなに良いものなのかを振り返りながら学んでいきたいと思います。
?読書から学ぶ?
至福のひと時「ととのう」状態
「ととのう」メカニズム
「ととのう」という状態は、言わばサウナ後の心身ともに非常に調子がいいと感じられる状態のことです。
サウナは人体にとって「非日常的な危機的状況」とも言えます。
極限まで熱せられた体が、次は水風呂によって極度に冷やされます。
それにより、体内では、自立神経、心拍、血圧、血流量、脳内ホルモンなどをコントロールし、全力で環境に適応しようとします。
そして外気浴を行うことで、危機的状況を脱したと感じた人体がリラックスモードに突入することで「ととのう」状態に入ります。
サウナ効果
?脳疲労が取れる
・DMN=脳が無意識的に働いてしまう脳回路。
脳疲労の約8割を占める。
・CEN=集中しているときに働く脳回路。
脳疲労は全体のわずか5%程度。
つまり、脳が最大限のパフォーマンスを発揮できるようにするためには、DMNの消費量を減らすことが非常に大切です。
?アイディア力と処理能力の向上
サウナに入ることでα波が正常な値をとるようになります。
それによって処理能力が向上し、仕事が速くなります。
また、β波が増加することで、緊張状態となり、脳の感覚をつかさどる部分が活動してアイディアが出やすくなります。
α波:リラックスしている時に出る脳波
β波:通常の覚醒している状態時に出る脳波
?メンタル面の安定
サウナに入って人体を危機的な状況に置くことで、自律神経が刺激され、鍛えられていきます。
それにより、日常的にも交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズに行われるようになり、体調が改善することでメンタルが安定するようになります。
交感神経:心身を興奮状態にする働きがある。
副交感神経:心身をリラックスさせる働きがある。
?睡眠の質がUPする
サウナに入ることで睡眠の質が改善されることが2019年の研究結果で報告されています。ですが、何故そのような効果が得られるのかの医学的メカニズムは解明されていないようです。
しかし、私も実際にサウナ後の睡眠は驚くくらいぐっすり眠れますし、寝起きもすっきりしています。しかも、睡眠時間が短かったとしても十分寝たという感覚になることが出来ます。
?感覚が敏感になる
「味覚」に関しては、薄味のものでも満足できますし、濃い味のものならより濃く感じるようになります。
「サ活」というワードと同じくらい「サウナ飯」というワードが頻繁に出てきますが、それくらいサウナ後のご飯が美味しいと皆が感じているんですね。
「触覚」に関しては、仕事終わりの汗ばんだ状態や梅雨の時期のじめじめとした気持ち悪い感覚がありますが、サウナ後は少し風が吹くだけでさわやかな風が吹いてるように感じますし、シャツに袖を通した際も心地良く感じるようになります。
「聴覚」に関しては、特に外気浴している時なんかによく感じますが、
車の音、水の流れる音、人が歩く音、鳥の鳴く声、、、
普段は微塵も気にならないような音が耳から入って最大音量となって頭の中を駆け巡ります。
?肩こり・腰痛・眼精疲労が和らぐ
温熱効果で筋肉が柔らかくなる+血流が良くなることで、体中に酸素や栄養を行き渡らせたり疲労物質を回収してスッキリさせてくれます。
つまり、肩こり・腰痛・眼精疲労が和らぐだけでなく、そういった体になりにくい体質を作ることができるのです。
?美容効果
血流の促進・発汗によって肌の新陳代謝が促進され、肌の調子が整います。
また、全身の代謝が活性化されるので「やせ体質」になります。
さらに脂肪燃焼効果が上がるので、サウナに20分程度入るだけで1日断食するのと同じ効果が得られるようになります。
体の外も内も美肌もダイエットもサウナの習慣化で改善できるということです。
水風呂
初心者の水風呂攻略
水風呂に入る際は息を吐きながらゆっくり入ります。
息を吐くことで横隔膜が上がるので、押し出される血流量の減少&心臓に戻る血流量の減少により、心臓への負担が減り、バクバク感が抑えられます。それにより「冷たい!」という感覚も和らぎます。
水風呂に入ってしまうとあとは「羽衣」が出来るのを待つだけです。
ほんの数秒で自分の皮膚の表面と水の間に暖かい温度の層「羽衣」が出来ます。
優しく体を包み込んでくれるような膜みたいなものです。
この膜ができると水風呂も冷たいとは感じなくなり気持ち良いと思えるようになります。
水風呂の温度は、初心者であれば16?18℃くらいが良いと思います。
そして、水風呂から出るベストタイミングは、喉から肺につながっている気道がスースーし始めた時になります。
私の場合、軌道がスースーし始め、足先の指が冷たくなる感覚が来たところで出るのがベストです。
また、水が循環しているところもあるので、その場合は羽衣が出来にくいので寒いと感じる前に早めに水風呂から上がるようにして下さい。
外気浴
ここからがサウナルーティーン(サウナ→水風呂→外気浴)の中で最も重要な「外気浴」になります。
実は水風呂の後の外気浴って全然寒くないんです。
体の深部体温はサウナに入り「0.8℃上昇」し、水風呂で「0.2℃」下がります。
なので、サウナに入る前よりも高い状態と言えます。
外気浴では椅子や横になれるリクライニングチェアなどがありますが、できれば横になれる状態を作った方がより気持ち良くなれます。
横になることで足先まで血液が流れやすくなり、副交感神経がより一層優位になるからです。
ここではじめて「ととのう」ことが出来ます。
ととのったことがない人には一生理解できない感覚ですが、脳内麻薬がドバドバ出て雲の上で浮遊しているような感覚に誘われます。この恍惚感が全サウナーを魅了する正体です。
女性にとってのサウナ
実はサウナによる「ととのい」は、男性よりも女性の方が起こりやすいのです。
ホルモンの分泌や自律神経の反応性の関係により、女性の方がサウナの感受性が高くととのいやすいといわれています。
現在、女性サウナーの爆発的な増加や、サウナが若者の新しい文化と言われるようになった所以は、サウナがストレス社会への対処方法である他に、肌質改善・やせ体質への変化などの美容効果等、一石七鳥くらいあるからなのです。
また、今ではおしゃれなサウナや初心者向けの温度設定がされているサウナ施設など設備も良くなってきています。
今後私が行きたいと思っているサウナの一つである「SaunaLab(サウナラボ)」は現代風サウナの代表例です。
以前の記事でも最後の方に少し紹介しているので是非見てみて下さい。
最後に
今回はこの本の紹介を通して、サウナがどれだけ良いものなのかを力説してきました。
サウナが習慣化した私にとって今や生活の一部になっていますが、初めてととのうことを知った1年前の感動は今でも覚えています。
なにせ全身からトリハダが出るくらい気持ち良さを感じた経験はその時が初めてでしたから。
今では社内でもサウナ―で通っている私ですが、いつかは毎日サウナに入れる生活を送ってみたいと夢見るそんな今日この頃でした。
では、また?